大谷さん、今年もありがとう(2)    +山本さんもありがとう!

・・・・・・・・・・・・・河辺啓二のスポーツ論(15)

 本日(11月2日)、久しぶりに野球の試合を最初から最後まで(もちろんテレビで)観戦した。大リーグ・ワールドシリーズ第7戦だ。

 10年くらい前に「21世紀枠」で春のセンバツに母校・松山東高校が出たとき、たまたま日曜日だったのでテレビ観戦できたが、野球の試合をリアルタイムで最初から最後まで見たなんてそれ以来だなぁ。少年時代は四国の山奥の村で数少ない娯楽が毎日のように夕方放映される巨人戦を見ることだったが、忙しいオトナになってからは殆ど見られなくなってしまっていた。いつも日曜日は、たまった事務的な仕事(医師には、患者さんを診るほかに種々の書類作成等事務仕事がたくさんあるのです)をするのだが、それは午後に回してワールドシリーズ最終戦を楽しんだのだ。

 途中までは、チャンスにたびたびブルージェイズの見事な好守備に阻まれ、ドジャーズ劣勢で敗色濃厚だなぁ、テレビ観るのやめて診察室に行って(事務の)仕事しようかなと感じていた。(大谷・山本・佐々木の日本人トリオのいるドジャーズを応援するのは当然でしょう)う~ん、相手のブルージェイズにとって優勝すれば32年ぶりだというし、今年は譲ってもいいかなぁなどと思っていたら、スーパー投手・山本の神がかりの連投でドジャーズが逆転してしまった。(シロウト考えだが)第7戦までもつれ込むような苦しい戦いとなった主因としては、第3戦のとんでもない18回という延長戦だろう。延長戦に有利な後攻めで、相手は主力選手が何人も引っ込んだというに、たったの1点が取れないまま、ずるずると2試合分のゲームとなってしまった。ドジャーズの大谷ら主力選手の疲労困憊が第4戦・第5戦の敗因(本拠地であったにもかかわらず)になったような気がしてならない。

 とまれ、ドジャーズが2連覇した。日本プロ野球でドラフト4位だった山本が数年後には「日本一の投手」となり、そして今や「世界一の投手」となったのだ。

 併殺となり、優勝が決まった瞬間のドジャーズの選手たちの喜び爆発の顔がよかった。まさに「野球少年」の顔だった・・・。(敗れたブルージェイズの主砲ゲレロの悔し涙を流しているシーンは印象的だった。彼も「野球少年」なのだ。)

〈付け足し〉

 日本とアメリカの文化の違いだろう。日本人選手にはない習慣が2つほど感じた。

 一つには、試合中もネックレスをしている選手が多いことだ。シロウトからすると、邪魔じゃないのかなぁと感じざるを得ない。見た目ほど重くはないのだろうが、ベッツなんかあんな邪魔くさいもの付けてよく華麗な守備ができるなぁと思ってしまう・・・。

 もう一つは、フィールドでもベンチ内でも「ペッ」「ペッ」と唾(つば)を吐く人がたくさんいることだ。若かりしときの英語学習で、「唾を吐く」は「spit out」といって欧米では非常に下品な行為なのでしないように気をつけましょう、と習った記憶がある。「あれ??」と思って見ていた。球場のグラウンドは土埃(つちぼこり)がひどいからだろうと擁護しておくことにする。