英語リスニング弱者におすすめ

・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の勉強論(25)

〈転がり落ちる我が英語力〉

「たかが英語、されど英語」でウン十年。30歳代の医学生のときに英検1級にパスしたときをピークに私の英語力は、急ではないだろう坂道を転がり落ちて行っている。もともと、読む・書く・話す・聞くの4つでリスニングは最も不得手ではあった。英検1級合格までに苦労した最大の理由は、1に聞く力、2に話す力であった。

読む力と書く力は大学受験の勉強で何とかなるが、「聞く」と「話す」はそういうわけにはいかなかった。「話す」力のほうは、医学生時代に英会話学校に通って、楽しく向上したと思う。元来「話し下手」で饒舌でない私は、普段の日本人同士の会話でさえも「立て板に水」のように話せないのに、外国語でペラペラ喋るというのは困難であるに違いないのだ。英検1級2次のスピーチ問題はかなりの時間を費やし対策を練って(予想される多数の出題テーマにつき模範回答例を暗記するなど)本番に臨み、何度めかにやっと合格できたものだ。ただ、当時の2次にはもう一つの難関リスニング、選択肢のない全記述式のリスニング問題があり、こちらはスピーチ問題よりややもすると難関だったような気がする。

私の英語力4分野全て、英検パス時から大きく低下しているのは明らかだが、特に苦手順に「聞く」⬇⬇、「話す」⬇となっているに違いない。

〈いい英語教育番組を見つけた!〉

 リスニング力を上げるには、やはり直接英語ネイティブと話す機会が多い生活をするのが最もよいだろうが、ほとんどそういう機会もなく、英会話学校に通う時間的余裕もない私は英語力自然低下に身を任せる状態が長く続いていた。

 ところが、先の春、NHK・Eテレでいい番組を見つけた。「会話が続く!リアル旅英語」だ。アメリカ現地の容赦ない早口英語を聞き取る問題が毎回2つ与えられレ、生徒役のウエンツ瑛士とpecoと一緒に考える。講師はサマーレインという完璧バイリンガル女性である。私が今まで習った英語と違うのは、ネイティブはこういうときには、この音は飛ばされる、あるいは違った音に変化するなど、具体的にサマー先生が教授してくれる。「あ~、だから聞き取れないんだ」とリスニング弱者の私は「目から鱗」の連続である。若いときにこういうことを教わっておけばよかったなどと思ってしまうのである。火曜・水曜・木曜の週3日(午後11:20~11:30)、たったの10分の放送だから忙しいビジネスマンにもうってつけの教育番組ではないか。

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