大阪・関西万博に行って来た
・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の旅行(13)
〈「万博」に関する基本知識について復習〉
外務省ホームページによると、万博には2種類あり、大規模な「登録博覧会」とやや小規模な「認定博覧会」があるという。開催期間や会場規模等に差異が設けられてあり、以下のように区別されている。
登録博覧会=開催期間:6週間~6か月、会場規模:制限なし、開催時期:5年ごと
認定博覧会=開催期間:3週間~3か月、会場規模:25ヘクタール以内、開催時期:登録博覧会の間で1回
1996年に現在の「登録博」と「認定博」に区分された。それまでは以下の「一般博」と「特別博」に区分されていた。
一般博=テーマの範囲を人類活動の二以上の部門とし,参加国に自国のパビリオンの建設を求める博覧会
特別博:特定の部門にテーマを絞り,開催者が展示館の建物躯体を建設して,参加国に貸与する博覧会
昨年までに日本で開催されたのは全部で5回。外務省ホームページから転記する。
1 日本万国博覧会(一般博)
(1)会期:昭和45年(1970年)3月15日~9月13日(183日間)
(2)場所:大阪千里丘陵(約350ha)
(3)テーマ:人類の進歩と調和
(4)参加国:77か国(日本を含む) 4国際機関
(5)総入場者数:6,422万人
2 沖縄国際海洋博覧会(特別博)
(1)会期:昭和50年(1975年)7月20日~昭和51年(1976年)1月18日(183日間)
(2)場所:沖縄(約100ha)
(3)テーマ:海-その望ましい未来
(4)参加国:36か国(日本を含む) 3国際機関
(5)総入場者数:349万人
3 国際科学技術博覧会(特別博)
(1)会期:昭和60年(1985年)3月17日~9月16日(184日間)
(2)場所:筑波研究学園都市(約100ha)
(3)テーマ:人間・住居・環境と科学技術
(4)参加国:48か国(日本を含む)37国際機関
(5)総入場者数:2,033万人
4 国際花と緑の博覧会(特別博)
(1)会期:平成2年(1990年)4月1日~9月30日(183日間)
(2)場所:大阪鶴見緑地(約105ha)
(3)テーマ:花と緑と生活の係わりを捉え 21世紀へ向けて潤いのある社会の創造を目指す
(4)参加国:83か国(日本を含む) 37国際機関,18園芸関係等の国際団体
(5)総入場者数:2,312万人
(1)会期:平成17年(2005年)3月25日~9月25日(185日間)
(2)場所:愛知県瀬戸市南東部,豊田市,長久手町(約173ha)
(3)テーマ:自然の叡智
(4)参加国:121か国(日本を含む),4国際機関(国連は国連本部を含む33の国連関係機関を含む)
(5)総入場者数:2204万9544人
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1970年の大阪万博の総入場者数の突出ぶりには驚く(沖縄は遠いからしかたないだろう)。今回の2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)も全くかなわないだろう。
いわゆる万国博覧会が一般博⇒登録博として考えると、今回の大阪・関西万博が、1970年の大阪万博、2005年の愛・地球博に次いで我が国3度目の一般博・登録博ということになる。

連休を利用して、大阪・関西万博に行って来た。9月中旬というのに、予想通りの暑さであった。パビリオンの中は冷房で涼しいが、行列で並ぶのは外だから当然暑い。その待ち時間がつらかった。 1日20万人以上の来場者でひどい混雑。とにかく人、人、人・・・・。人気のイタリア館、フランス館、アメリカ館、カナダ館、ルクセンブルク館などは3時間~7時間(!)待ちで入場断念し、2日間、あまり混んでなさそうな国のパビリオンばかり(モザンビーク、アゼルバイジャン、カタール、トルクメニスタン、UAE、チリ、モナコ等)やコモンズという多数の小国のブースが同居するパビリオンを見て回った。

〈待つことは苦行だったが・・・〉
まぁ、平均すると1時間待って10分見学ってとこかな。本来無関心無感動傾向の私なので、「へ~」と少し感じることでパビリオンを出て行ったものだ。もっとも人気のパビリオンに入れたならもうちょっと感動していたかなと思う。ただ、体力(脚力)がないと、何時間もの万博見学はきつい。実際、私は、1日目2万歩超、2日目2万歩弱の歩数で「いい運動」にはなったが、若くない身には若干こたえた。

歩くより疲れるのが、暑い外での行列だ。暑さについては、冷たい使い捨てウェットタオルを首に巻くことで凌いだ。あちらこちらに設置されている大型扇風機(↑)も少しばかり「涼」を与えてくれた。

立位保持による下肢疲労対策は、折りたたみ椅子(↑)が大活躍。周りの多くの人たちも同じ製品を利用していた。大ヒット商品、間違いなしだね。
〈万博の印象〉
上記のとおり、1970年大阪万博は、183日間で6422万人も入場したとのこと。1日平均35万人!の計算だ。20万人でもあんな混雑なのに、35万人だって・・・想像できないなぁ。

混雑ぶりで夥しいほどの人の行列を見たが、二点感じたことがある。てっきり「万博」だから、多くの外国人(特に近年は訪日外国人が増えているし)が入場していると思ったら極めて少なかったのだ。インバウンドの多くは万博に来ないで、大阪の街、京都、東京あたりに行くようだ。もう一点は、幼い子供連れ家族もたくさん訪れていたが、そのお子様たちの行儀のいいことだ。1時間も2時間も待たされたらグズったり泣いたり暴れたりする子がいそうだが、私の見た範囲ではそういう子供はいなかった。感心ですね。
ちなみに、「万博価格」。各パビリオンには当該国から持って来たグッズの土産店があったが、その価格の高いことは驚く。通常の日本価格の10倍くらいのものもあった。閉会が近づいて来たのでそろそろディスカウントされるだろう。母国にどっさり持ち帰るよりは安くても売り捌かれるものと思われる。